ヴィッツGRスポーツ”GR”ってどうなの?
自動車の出来栄えというものは、発表されてから確認する事になります。
開発中の車両に関する情報は殆ど発信されません。
理由は、ライバルメーカーに先を越させない為だったり、開発途中で仕様変更、コンセプトの修正があるからです。
よって、本物を見るまでは判断できないのです。
では、多くの車好きが集める情報は何処から得ているのでしょうか?
当然ながら、メインは雑誌やWEBの記事となります。
記事を見ると、開発コード位は当たっていますが、開発内容の情報は殆どデタラメです。実際は当たっていても困るのですけどね・・。
なぜ、断言できるかと言うと、自分自身が車両開発に関わっていたからです。
そこには、携わらなければ分からない情報が沢山あります。
雑誌やWEBの記事は、
作りもしていない車両の夢物語すらある空想の産物としか言えません。
これが、未発表の車両だけなら夢だけで良いのですが、
実売されている車ですら、笑える変な記事が多々あります。
人気のある車や評価が高い車が必ずしも、
優れた車では無いというのを覚えて置いて頂きたいなと思います。
そんな訳で、このブログでは本当の所はどうなのか、
また、エンジニア視点で技術的な面から何か紹介出来たらと思います。。
当方は一応、専門性の高い、車両に関わるエンジニアです。
疑問とか質問があれば、ヴィッツGR関連以外でも答えられる範囲でお答えします。
良かったらコメントください。
それではレビューをしたいと思います。
①内装インテリア・・・安っぽい
車両価格からみると内装は良いとは言えません。やはりプラスチック感があり、革シボの設置などは古さを感じます。近年は、シボ柄も増えており車のイメージで色々な柄が設定されています。革シボの性能は折り紙付きですが、個人的にはもう少し凝ったシボを設定しても良いのかなと思います。
内装はヴィッツのミドルグレード程度と思って差し支えないです。
オーリスRS(著者の前所有)は左右にバニティーランプが在りましたが、ヴィッツGRは設定なし。
ルーフヘッドライニングにはケガキが入っているだけとなっています。
②内装インテリア・・・良い所
批判だけでは可哀そうなので、良い所も。
根本がダメでも、ドアトリムやシートは張物に良い生地を使って触感を高めています。
肌さわりも良く、対応策としては良い感じです。
全体的に、直接触れる箇所には拘った表皮を配置している。
またヴィッツGRでは、カーボン柄が各所に配置されている。
でも実はプリントでは無く、レーザー彫刻で繊維を彫刻しクリアー塗装が行われている。触ても鏡面だが奥にカーボン生地が透けて見え、立体感が見て取れる。
こういった地味だけど、ちょっとした拘りが各所に見え隠れします。
シートの出来が非常に良い。合皮とスエード調のFABの組み合わせです。
車格としては、一クラス上の上質感があります。
スポーツタイプのシートなので、ラグジュアリーな感じはありませんが、
座り心地が良いシートになっています。
③外装
フロントのバンパーがGR専用です。押し出しが強くて、ヴィッツとは思えない造形です。ヘッドライトもマイナーチェンジで新しくなった物を採用しています。このヘッドライトはカッコいいと思います。
GRはデザインが特別なので、好き嫌いがハッキリ別れるだろうなと思います。
自分は結構好きです。
フロントバンパー以外は殆どがGsからの流用と思います。
安く造りましたねって、ちょこっと思いまいした・・。
今回、ブレーキキャリパーが白く塗装されています。見た目はカッコいいと思ったのですが、ブレーキダストですぐ汚れる為、汚さが目立ってしまいます・・。
個人的には白より、グレー系の色で塗装してくれた方がよかったなと思います。
④走りは軽快
ヴィッツはとても軽快に走ります。
オーリスRSから乗り換えた時、軽快感にすごく驚きました。
軽いだけの車では無く、軽いけど剛性感や接地感がしっかりあるそんな車です。
また、ギアーは全体がクロス気味で加速時に繋がりが良くなっています。
バランスが良いので、腕があれば限界を引き出して走る事が出来るような車だと思います。パワーに頼っては走れない車なので、これからモータースポーツをやってみたいという人にもおすすめの一台かもしれません。
参考になりましたでしょうか?