北米ヴィッツはデミオのOEMの様ですね。
元々、噂はあった話でしたが、本当にそうなるとは思いも寄りませんでした。
このOEMですが、外側をちょっと変更するくらいでしょ?と、簡単そうに見えます。
ですがそれなりに手間が掛かっています。
開発するより安いというだけです。
理由は、OEM先のトヨタの基準があり、部品ひとつ一つ準拠する必要があるからです。
特にトヨタの基準は細かいので、マツダに無い基準を満足させる必要があります。
補足しておきますが、基準は細かければ良いという話ではありません。
過剰な品質・規格はコスト面で不利になります。
本当に必要な基準をしっかり守れば良いのです。
トヨタは販売台数が多い為、
基準に取り込むきっかけとなったケース・スタディが多く、やりすぎとも思える基準があるのは事実です。
とはいえ、
自動車メーカでも屈指の高い基準で車を開発しています。
マツダ側はトヨタ基準に準拠する為、
トヨタ向けに新しく図面を書き直す必要があります。合わせて、設計変更も相当行っている筈です。
それに合わせて、今まで設定していなかった部品基準や、組み付け基準を設定し、部品測定方法を決める必要があった筈です。
※マツダの内装は、基準設定が甘いです。
その為、マツダ車の組立は建付け管理が甘く、出来なりとなっているのが実態。
その差が品質の差となっています。
マツダ車も品質が上がったと言われていますが・・・
自動車のOEMは簡単そうで実はなかなか大変なんです。
過去、スバルも86を共同開発する際は苦労した様です。
この様なOEMの話しは、トヨタは北米ヴィッツを辞めるという判断だと分かります。
北米ヴィッツは旨味がないという事で、マツダへ移管し、空いたラインで別の車を生産するのでしょう。
デミオの方がヴィッツより設計が新しく、ユーザーに取って良い事だとは思います。
コストパフォーマンスに重きを置くユーザーが多い車種なので、ヴィッツより品質が劣るがデザイン性に優れるデミオの方向性はニーズに合っていると感じます。
今後、登場するヤリスは欧州・国内向けはBプラットホームの頭出しとなる筈ですので、北米ヴィッツとは別車種となります。
個人的には、ヤリスの方が気になります。